Nightmares On Wax – Smokers Delight

CD 90s Acid Jazz Downtempo Dub
Nightmares On Wax – Smokers Delight

Nightmares On Waxの『Smokers Delight』(1995年)は、英国のプロデューサーGeorge Evelynによるプロジェクトの2作目として、Warp Recordsからリリースされたアルバムで、ダウンテンポとトリップホップの歴史において確固たる地位を築いた作品です。このアルバムは、クラブカルチャーの喧騒から一歩引いた場所で、リスナーを心地よいチルアウトの領域へと誘う、時代を超えた傑作として今も語り継がれています。

まず、『Smokers Delight』の核心は、その「ゆったりとしたグルーヴ」にあります。アルバムは冒頭の「Nights Introlude」から、Quincy Jonesの「Summer In The City」をサンプリングした柔らかなストリングスと穏やかなビートで幕を開け、リスナーを即座にリラックスした空間へと引き込みます。

音楽的には、ヒップホップの骨格にレゲエ、ソウル、ファンクのエッセンスが織り込まれ、独自の折衷主義が際立っています。例えば、「Groove St.」では重厚なピアノの低音と滑らかなベースラインが絡み合い、そこに軽快なドラムが加わることで、シンプルながらも病みつきになるループが生まれています。一方、「Pipes Honour」のような9分を超える長尺トラックでは、ギターとキーボードが織りなすレイヤーが徐々に展開し、聴く者を瞑想的な旅へと導きます。

制作背景も興味深い点です。EvelynはパートナーのKevin Harperが去った後、ソロプロジェクトとしてNightmares On Waxを再定義し、『Smokers Delight』で新たな方向性を見出しました。アナログ機材とサンプリング技術を駆使したこの作品は、90年代のDIY精神を体現しており、当時のWarpレーベルの革新的な姿勢とも共鳴しています。Robin Taylor-Firthのキーボード参加や、随所にちりばめられた手弾きの楽器によるループが、デジタルとアナログの融合を絶妙に実現し、人工的な冷たさを超えた人間味のあるサウンドを生み出しています。

Tracklist

1. Nights Introlude
2. Dreddoverboard
3. Pipes Honour
4. Me + You
5. Stars
6. Wait A Minute
6 1/2. Praying For A Jeepbeat
7. Groove St.
8. Time (To Listen)
9. (Man) Tha Journey
10. Bless My Soul
11. Cruise (Don't Stop)
12. Mission Venice
13. What I'm Feelin (Good)
14. Rise
15. Rise (Reprise)
16. Gambia Via Vagator Beach
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